第6回『人間形成と禅』輪読会

青年部 座禅ブログ - 第6回『人間形成と禅』輪読会

第6回『人間形成と禅』輪読会

カテゴリ : 
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執筆 : 
青年部静坐会 2019/9/29 20:32

6回を迎える今回の内容は、「B.人生をどう味わうべきか?」「Ⅲ.宗教について」の最終章である「14.文化人に宗教は不用か?」から始まりました。

この章は本当にしびれる内容でした。宗教に対する偏見や先入観を丁寧な説明で取り除き、本当の宗教とはどういうものかが明快に記されています。名誉総裁老師も、この章を読み、人間禅で修行をする肚を決めたと仰っていました。

以下、一部分を引用したいと思います。

「死に対する恐怖におそわれ、何か永遠なるもの聖なるものにそのつながりを見出して、安心して笑って死にたいというような気持ちが起こったとき、愚痴とは知りつつもどうにも耐えられない悲哀にとざされ、大きな温かい慰めの手にすがりつきたいというような気持が起ったとき、誰が何といってもこれが正しいのだ、この正しさの前には、今死んでも満足であるというような、確固たる内部的な心のよりどころを得たいと思ったとき、罪に怖れ因果に戦いてやるせなくなり、どうぞして、この因果の絆をぶち切ってくれる救いをと求めてやまないとき、避けがたい死に対決して、自己の有限性と相対性をまじめに反省して無常感にひたったとき“これだ!”と奮い立つ自覚に燃えたいとき、これらの場合にこそ、理屈抜きで宗教的のものが要求せられるのです。」

「それでは、人間はどうすればよいのか?人生をどう味わうべきか?という問題に、真剣に取り組んでいる、自己に対してほんとうに親切な人々に対して、この無限絶対に対する根本的欲求をどう捌いたらよいのでしょうか?そこに、ほんとうの宗教の存在の必然性があるのであります。即ち、有限的相対的な自己と無限的絶対的のものとの間に、正しい通路を打ち立て、自己を、その絶対者の裡に正しく位置づけるのが、ほんとうの宗教なのです。そして、自己がその無限絶対の中に正しく位置づけられたのを発見したとき、人々はそこに、初めて真の安心と真の満足とを得るのであります。この状態を宗教では、救済されたと言い、悟りを開いたと言うのです。即ち、自己に絶望し自己を棄て切って、自己以外の絶対者にひたすら縋るのが他力宗であり、自己の裡に無限絶対のものを見出し、ひたすら自己を絶対者にまで育て上げるのが自力宗であります。」

ここまで宗教について熱く、明快に説かれているものが他にあったでしょうか?宗教は一部の人が信仰するものではなく、ほんとうの宗教は人間である以上、必然的な必須なものであるということが良く分かり感動的な内容でした。「俺は宗教に頼りたくない。」「私は無宗教なの」「宗教ってイメージが・・・」という方も、すでに宗教を信仰している方にも、ぜひ一読願いたいとお薦めします。

輪読会では、名誉総裁老師、総裁老師も臨席され、質問にお応えいただいたり、解説いただけたりと充実した内容となっております。次回は、1123日(土)です。一緒に「人間形成と禅」輪読を通じて、立田英山老大師に迫ってみませんか?お待ちしています!

                       玉道 記







『人間形成と禅』輪読会発足にあたって 

                人間禅総裁 葆光庵丸川春潭

この著書は人間禅第一世総裁である耕雲庵立田英山老師が、『立教の主旨』が宣布されてから10年間構想を積まれて出版されたものであり、人間形成の禅とはどういうものなのか、すなわち「人間禅」とはどういう会なのかを世界に開示された著作であります。

その当時の会員(会員番号が400番未満)は全員、座右と書かれた右に自分の名前も書かれた老師署名の『人間形成と禅』をいただきました。小生もまだ道号のない本名を書かれご著書を頂きました。エピソードですが、その当時の旧参の者が所用で老師に相見した際、老師から座右と書いて渡しているのに鞄の中にこの本を入れていないと厳しく叱られたことがあったようです。ことほど左様に耕雲庵老師は、人間禅の会員はこの『人間形成と禅』を常に生活の規範にしてほしいと願われていたのであります。

小生が総裁になっての最初の年頭の垂示(平成19年1月3日)において会員の皆さん全員に、この『人間形成と禅』をもう一度読み直すようにお願い致しました。しかるにそれ以降に入会した方は既に450名余にのぼり、この垂示を直接聞いていない方の方が現在の人間禅では多くなっているのです。

座右の教えをしっかり将来に引き継ぐために、青年部が中心になって人間禅の原点たるべき『人間形成と禅』を読み且つ味わう勉強会を立ち上げてほしいと先日お願いし、禅セミナーの一コマに入れさせていただいた次第であります。


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