広島ブログ - 1分40秒 の トイレット ブレーク
全豪オープン女子シングルス決勝戦。大阪なおみとレフティ(左利き)のクビトバとの対戦。自宅で強盗に襲われ、利き腕の左手を重症して、一時は引退かと目された どん底から、ここまで勝ち上がって来たクビトバ。この一戦に勝った方が世界ランキング1位だった。
大阪なおみは、第1セットを奪い、第2セット目もリードしていた。

しかし、3回連続のマッチポイントをクビトバにしのがれ、4ゲームを連続で失って、第2セットを奪われてしまった。
この時、大阪なおみは涙を流し、耳をふさぐしぐさを見せた。明らかに動揺していた。「勝つまえから、勝った気に成ってしまっていた。観客の声が、どうしても気に成ってしかたなかった。」のだという。
その直後、タオルを被って、トイレ休憩に向かい、心の持ち様をリセットしたのだ。
「私は、今、ここで、世界最高峰の選手の一人を相手にプレーしているのだ。昨年は4回戦で敗退だったが、今年は決勝まで来れた。自分に与えられた、今のこの時間 を 楽しもう。」と、思い直したという。
1分40秒 の トイレット ブレークの後、その表情はまるで別人のように落ち着いていた。「まるで 新たな試合をこれから始める様に見えた。」と、対戦相手のクレトバが後でそう語った。

どうやら彼女も 1分40秒 で、自分自身の 心の幻影 の 呪縛 から 離脱 し、正念の相続 に 回帰 できたようだ。
( 光禅 記 )