広島ブログ - 夏 野

松尾芭蕉の句に「馬ぼくぼく 我を絵に見る夏野かな」というのがある。夏野の中を、ぐったりして歩く馬。遅々とした歩みは、いかにも我が身自身を画中に見るかのようである。
「涼しさや 荷を卸したる裸馬」(禅林世語集より)などもある。「如今抛擲西湖裏 下載清風付與誰」下載の清風(あさいのせいふう)に吹かれて、やれやれといったところであろう。
それは一体何時になる事だろうか。さて「夏草や兵(つわもの)どもが夢の後」にならぬよう、陽炎に揺れる峠の向こうまで、もう一頑張りするとしようか。